代替じゃないのに
旧聞になりますがやくみつる氏がポケモンGOをやるなら現実世界で昆虫採集でもしたらよいと言ったそうな。VRやコンピュータ、インターネット、テレビゲーム、スマートフォン、何かしら批判の対象になるものの多くは代替品と勘違いされている、という話。
2016-08-31 03:19:25
入力時間 / 12:18
VR(ヴァーチャルリアリティ)の日本語訳で有名なのは「仮想現実」。でもこの訳は正しくないんですよね実は。英語に弱い日本だからこそ、こういった問題がよく起こるんだろうなぁ。
テレビゲームをやらずに外で遊べなんて話よく聞きますよね。それはテレビゲームが外遊びの代替として認識されているという側面があると思うんですよ(もちろんそれだけじゃないけど)。VRなんかもそう。セカンドライフやMMORPGなどが流行った時代も日本では現実世界の代替という位置づけだった。でも、そうじゃない。
ポケモンGOと昆虫採集は比較の対象になるのか。というか同列なのかといえば決して同列ではない。無論、どちらが良い・優れているという話でもない。これらはまったくの別物なのだから。にも関わらず概念がやや似ているからといって比較することはあまりにもナンセンスではないか。
今年から来年にかけてVRが普及してくればきっとこういった批判が多くなされることだろう。しかしVRと現実はまったく別物であってVRは現実の代替ではないのだ。にもかかわらず物を知らない無知な人間たちは自身の知っている価値観の中でそれを解釈するものだから、それを無理に比較して批判するのだろうな。
マスターベーションがセックスの代替ではないのと同じですよね。
知識がない、あるいは知識を拡張する柔軟性がない人達は多くのものを批判の対象として自分の殻に閉じこもる。それを知ろうともせずに。それはとても悲しいことですよ。
歳をとるにつれて新しい概念・価値観を取り入れることがどんどん難しくなっていく。それはものすごく37歳の私でもわかる。でもだからこそ、そうならないようにあるべきですよね。
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