mixiはなんでこうなった
身売りするかも!?なんて言われてるミクシィですが、なんでこうなった。
2012-05-19 06:56:16
入力時間 / 19:26
日本国内の数多くうまれたSNSの頂点に立ったmixi。上場の際はアホみたいに騒がれましたが、昨今では身売りをささやかれるほど、その実情は芳しくないようだ。人の尻を見てハァハァ人の振り見て我が振り直せという言葉があるので、どこで道を違えたか考えてみよう。
なぜmixiがSNS戦国時代を勝ち抜いたか
SNS黎明期にはumeやキヌガサを始めとして多種多様なSNSが日本にもありました。その中で突出して勝ち抜けたのがミクシィ。ではなぜmixiが日本国内市場で盤石の地位を築けたかと言うならば「シンプルだった」という1点に尽きる。あとは「初動の展開が良かった」というのもひとつですね。
シンプルだったmixi
ハッキリ言ってmixiは機能面では他の競合と比べて遥かに劣っていました。劣っていたという表現は誤解を生むな。「機能を絞っていた」と表現するほうが妥当か。「日記を書く」「マイミクを作る」「コミュニティ(掲示板)に参加する」程度のものだったんですね。それが功を奏したわけですが。ようはmixiとは閉鎖空間にあるただのブログと掲示板だったわけです。この明快さと、ITに疎い日本人にもとっつきやすい泥臭いインターフェースが日本人に受け入れられたわけです。
初動の展開が良かった
数多のSNSが生まれては消えていった時代があったんです。LivedoorやYahoo Japanもmixiに対抗しては敗れたんですよ。憶えてましたか?ではなぜmixiが残って、競合が負けたか。それは「ソーシャルを確保できなかった」からなんですね。Yahoo Japanは公開してませんが、Lovedoorアミーゴは確か2年で5000人しか集められなかったんじゃなかったかな。それはなぜかと言えば「友達が使っていないSNSは誰もログインしないから」という単純な答えです。私の記憶ではmixiはローンチ時のメンバー数は500人だったはず。当時の競合と比べると初動がとても良かったという印象が残っています。SNSはねずみ算式に増えていくので、最初のパイが大きく影響をあたえるのは想像に難くない。
ではなぜmixi離れがはじまったのか。
自身のアドバンテージを軽視した
というのが一番デカいと私は分析します。自身のアドバンテージとは前述の「シンプルさ」ですね。日本人は他の先進国と比べるとITに関してはかなり疎い方です。その事を失念して安易に多機能化や改革を進めたことが、結果としてmixiの「良い部分」であったわかりやすさを完全に殺してしまったんですね。もちろん破竹の勢いで急伸するFacebookやtwitterなどの次世代SNSに対抗しようとすることは決して間違いではないのですが、そのために犠牲にしたシンプルさの恩恵の方が遥かに大きかったということでしょう。
日本には日本の国風・風土にあった文化があり、それはITやインターネットと言えど同じ事だったりします。グローバルだなんだって言っても「そこに住んでる者の文化」は案外普遍的なものなんですよね。mixiの失態は「グローバル」を意識しすぎたことと「ローカル」を軽視しすぎたことでしょう。
日本人の歩幅に合わせた形で少しづつ、成長していけばあるいは今のような状態にはならなかったかもしれませんね。でも、mixiという企業、そしてその考え方は嫌いではないので頑張って欲しいところです。mixiはまったく触ってませんけどね。
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