和田憲幸のブログ

札幌市白石区在住、個人事業のWebエンジニア 和田憲幸(45歳)のブログです。

初期設定に込められた想い

アプリケーションでもOSでも初期時の設定には熱い想いが込められている。

2011-10-23 05:52:19
入力時間 / 14:26

長体と平体

初期設定と日本語で書くと少し違和感があるがようはdefaultの事だ。債務不履行の事じゃないよ。私は初期設定をこよなく愛している。カスタマイズは最小限に留めるのが私のポリシーだ。それはある意味で合理性であり、ある意味で開発者への敬意なのだ。という話だ。

フォントはそのままが美しい

まずこの話をするにあたっては私が電気屋さんでポップをつくっていた頃に話を遡らなくてはならない。私がIllustratorやPhotoshopを学んだのは電気屋さんのポップ作りだったんですよね。幸いにDTP経験者が何人も居るような特殊な売り場だったためそこから多くのことを学ぶことができた。

電気屋のポップはケバケバしいものが多いですよね。私も例に漏れず長体(文字を縦に伸ばす)や平体(文字を横に伸ばす)でケバケバしいポップを作っていた時に前職でDTPをやっていた永井さん(仮名)にこんな事を言われた。「フォントをつくった人は100%×100%で見た時に最も美しくなるようにつくっている」と。私のつぶらな瞳から鱗がポロポロと落ちた。私は安易に長体や平体でフォントを扱ってきたが、それはフォントが最も美しく見える場所から遠く離れたところにあったのだ。必ずしも長体・平体を使う事が悪いという話ではないが。

作者・開発者の想い

つまりはこうだ。アプリケーションであれOSであれフォントであれ、リリースする人はその思いの丈を初期設定に込める。つまりは初期設定こそがリリースした人の全力投球であるはずだ(必ずしもそうではないけど)。それから私はカスタマイズありきではなく、初期設定ありきで可能な限り作者・開発者の声に耳を傾けようと思えるようになった。

そしてこれは自分自身が何かを作る時にも同じように考える事になる。初期設定、つまりデフォルトの状態がベストな状態だと自信を持って言えるようなものづくりが最高のものづくりなんじゃないかなと。カスタマイズありきではなく、初期設定ありき。これってとても大切なことなんじゃないかなと私は思うのです。

と、いうことで作者・開発者の声を聴く。という事は大切な事ですよね。
そして作者・開発者にとってはその声を初期設定に込めるというのもまた大切な事だと私は思うのです。

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