和田憲幸のブログ

札幌市白石区在住、個人事業のWebエンジニア 和田憲幸(43歳)のブログです。

今はまだ原子力発電が必要

反原発運動が加熱する前に書いとこう。

2011-03-20 05:04:59
入力時間 / 18:42

今回の福島原発の事故。すでに世界各国に影響を与えちゃいました。ドイツでは原発の一時停止、イスラエルでは初の原発建設計画を停止を発表など、世界各国の原子力発電計画にかなり影響を与えております。おそらくは今後、鬼の首をとったように「ほ~ら見たことか!原子力発電なんて安全じゃないんだからやめれ!」という人たちが増えると思います。

私は原子力発電が決して手放しで良いとは思いません。ただ悪いとも思いません。少なくとも「今の時代」においては原子力発電しか無いと言うのが現状だと認識しています。放射性廃棄物や放射能汚染など大きな危険性を孕んでいるのは事実ですが、それを補って余りあるだけの恩恵があると考えているためです。

例えば自動車。排気ガスを出します。排気ガスは人間の身体によくありません。それに一歩間違えれば人を殺す凶器にもなります。でもみんな乗ってます。飛行機はどうでしょう。墜落すると大勢の人が死んでしまいます。911では自爆テロにも使われました。でもみんな利用しています。なぜでしょうか。

一時期、レントゲンやCTが放射線被曝すると騒がれた事がありました(今は放射線を使わないMRIというのがあります)。福島原発の件で連日報道されていると思いますが、レントゲンやCTでも微量ですが放射線をうけます。でもリスクよりも遥かに有益であるため利用されていますよね。

私は原子力発電所はそれらと大きく変わらないと思うんです。確かに良いものじゃないのは誰だってわかってますよ。危険だと言うこともね。しかし、今は原子力発電に頼るしかないんです。今後、原子力発電が禁止されてしまったらオール電化住宅や電気自動車はどうなるでしょうか。未来永劫、原子力発電に頼るという話じゃないんです。「今はまだ」原子力発電に頑張ってもらうしかないんです。

今後、太陽光発電のエネルギー転換率や蓄電技術がもっともっと向上していけば、原子力発電から卒業する日がきっとそう遠くない未来に来ると思います。だから今はまだ原子力発電所に頑張ってもらいましょうよ。

反原発派の人たちはこう言います。「子供たちの未来の事を考えて」と。
私は子供たちの未来を考えているからこそ、私たちの世代がもっと前に進むべきだと思います。
そして原子力発電は私たちに進むべきエネルギーを貸してくれているんだと。

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P.793

たまりさん
あえて反論を書かせていただきます。多分原発に対する不安感というのは距離の2乗に反比例するでしょう。
私は関東圏でも福島とは離れた地域に住んでおりますが、震災直後から原発に対する不安感はとても大きく、都内のガイガーカウンターの値が通常よりも大きくなった時にはそれこそ関東からの脱出を考えました。

関西の実家に、原発で何かあった時にはそちらに帰る話をしたところ、和田さん同様あまり危機意識がない事に愕然としました。
所詮他人の地域なんです。それが自分の地域の事だったら決して言えないはずです。
私は福島に住んでいる人たちの事を考えるととても胸が痛くなります。
現地に住んでいる人のtwitterは見た事がありますか? 心の叫びが聞こえます。

外に出てはいけない、換気はしてはいけない、家に帰ってきたら顔・手・耳・鼻の中まで洗う、衣服は脱いで捨てたほうがよい、そのような事を言われる地域にいたいと思いますか?
24時間365日外に出て安心して暮らせるところで生活したいと思うのが、あたりまえではないでしょうか。

レントゲンやCTを受けた程度といいますが、24時間365日それを続けると考える事はないのでしょうか?
そこに住んで安心して水を飲むことすらできません。
降雨時は福島を除く関東・東北ですら外出は避けるようにとの官邸からのメッセージがあります
そして自分が愛した故郷を手放さなければいけない、そういった事を考えられますか?

今、和田さんが国が安全だと言っている福島第一から20Km~30Kmの圏内に行って生活ができるのであれば、このような事を言ってもらってもいいのかもしれません

今この関東の現状を考えると確かに原発は必要なのかもしれません。
でもそこで一番考えなければならないのは、今まだ存在し、使用されている原発の安全性なのです。
必要だ必要だという事よりも、まずは現状の安全性の確認、ありとあらゆる場合を想定した数多くの検証。
津波は想定外なんて事は決して言ってはならないことです。
車ですら「だろう運転ではだめ、かもしれない運転を心掛けよ」です。

それができないような体制あれば狂人に刃物を持たせるようなものです。
使う資格などはありません。
とにかく今はいち早く福島原発の収束、そしてそれが終われば安全性の確認を行うようにしてもらいたいものです。2011-03-20 11:29:32
orangeさん
和田さんは不安感がない、といっているわけではなくて、今は必要、といっているだけでしょう。
私も今の関東の計画停電をしないといけない現状を見るとそう思います。
福島を危険に陥れているのは、もとは関東で電力を使うため原発が必要だったから。それが他でまかなえないから。本当は、関東で使うものは関東で作ればいいと思います。福島に作った人は、関東まで影響あるとはしまった・・と思っているでしょう。
私の実家も北陸の方の原発から15km以内にあるのですが、関西方面で使うために発電しています。仕事や補助金などいろいろと恩恵をこうむっているので、何かないと文句はいえない状況になっていますけれど。
今は必要だから、知恵を絞って安全にできるように進歩しないといけない、と思います。映画バック・ツー・ザ・フューチャーにあったようにゴミをいれるだけで電力になるようになったらいいですね・・・2011-03-20 12:33:27
和田
>たまりさま
そうですね。私は安全圏だからこういう事を言えるのかもしれません。すでに事故が起きている福島にあえて近づこうとは思いませんが、少なくとも私がそういう状況に置かれたのならば腹括るしかないですね。というより、そういう場所に住んでいたのであればある程度の覚悟はできているでしょうけどね。もちろん安全性の検証は一番大切だと私も思います。ただ所詮は人間がつくるものですから、M10.0がきたら?M11.0がきたら?隕石が落ちてきたら?宇宙人がきたら?なんて言っててもキリがありません。そういった安全性の確約のようなものを求めるのであれば自動車や飛行機の方がよほど人を殺していますよ。と言いたかったんです。たまりさんの仰ることはよくわかりますが、その理屈であれば自動車や飛行機、鉄道さえも利用できないという道理に私はなると思うんです。
※放射線や放射性物質、被曝量や臨界事故についてはぜひ一度、詳しく調べるととても参考になりますよ。思ってるほど怖いものではないと結論付けられると思いますので。

>orangeさま
いまは節電節電と騒がれていますが、電力供給が追いついてくればすぐにそれを忘れちゃうでしょう。本当に空気と同じくらい電気を使うのが当たり前になっちゃいましたね昔と比べると。放射能よりもなによりも、計画停電がいつまで続くかのほうがよほど現実的に怖いですね。はやく次世代エネルギーができるといいですねぇ。2011-03-20 14:39:26
たまりさん
和田さん
私は色々な事故や危険性などの情報は存じております。確かに一番怖いのは人が怖いと思う気持ちそのものだと思います。
ですが、ネットにアクセスできる人はごくごく一部の年代に限られます。ましてや福島は被災地です。
和田さんが「腹を括る」なんて事を書かれていても、実際にその場にいるときっと違う事を言われるでしょう。

確かに各種交通機関が問題なくはないというのはありますが、全く比較の対象になりません。
もし3号機に何かあれば、あの周辺には立ち入る事すらできなくなります。

私は原発反対よりもむしろ賛成派です。ですが、それは安全性を確保した上の話です。
福島の津波が何メートルを想定して設計されていたかはご存知ですか?
そしてバックアップ設備の様子(津波前・後)はご存知ですか?
あまりにもずさんな体制の上で使われているからこそ、他施設についても同様に確認・検証をしてほしいと思います。
人間は忘れる生き物です。そして原子力の恩恵を受けざるを得ないのであれば、なおさら今のうちにやってほしいと思っています。

ブログを見るなと言われればそれまでですが、今まさに命がけで危険に直面し、私達の暮らしを守られている方がいるという事をご配慮ください。2011-03-20 16:30:14
和田
>たまりさま
もちろん!安全への配慮は当然だと思いますが、どれだけ配慮したところで”絶対”は無いと思います。地震の前の3月1日に福島原発で点検漏れが発覚する等々、十分な危機管理体制がしかれているとは到底言いがたかった事は私も承知しております。ただそういう事ではなくて、どんな事にもリスクがつきまとっていること、100%の安全が保障されるものではないこと、リスクを上回る恩恵があること。を言いたかったのです。交通機関と原発事故も比較する部分を変えれば、死者数で言えば桁違いに交通機関での死者の方が多いですし、事故確率はケタ違いどころではなく交通事故のほうが高いですよね。私の文章が拙いため、うまく論点を説明できなくてすいません。こちらこそ、不快な思いをされたらほんとすいません・・・。2011-03-20 16:42:50
和田
>たまりさま
念のため追記ですが決して東京電力を擁護してるわけじゃないですよ!今回の一事をみて「原子力発電」という存在そのものに世間が否定的になることが、ひいては社会へ影を落とすことになるっていう警鐘的なつもりでした。2011-03-20 16:45:24
たまりさん
和田さん、ご丁寧にありがとうございます。
私も絶対はないと思いますが、長期にわたる汚染などを考えると、こと原子力に関しては最善の努力をしてほしいと思います。
私自身電気を使っておりますし、日々東電・関連会社の技術力の高さ(とてつもない場所への送電等)には頭が下がる思いでした。ですので、なおさらあのバックアップ設備の位置には憤りすら感じてしまいます。

それはさておき、首都圏内の人間には最前線で命をかけている人を前に、少しの計画停電ぐらいは受け入れてほしいと思っています。夜間・土日は停電がないのですしその辺の工夫をすればよいだけです。
日本人は強いので、多少の経済沈下があっても立ち直る事が出来るでしょう。
その前に西の方が経済中心になると思いますが、それも時代の流れだと思っています。

色々とご対応いただきありがとうございました。2011-03-20 17:53:31
和田
>たまりさま
いえいえ、乱雑でわかりづらい文章で本当にこちらこそすいません。論旨をもっと簡潔に伝えられるようもっと精進したいと思います。普段からもっともっと省電力のために努めることが当たり前であったならば原子力へ頼るウェイトをもっと低くすることもできると思いますし、今回の計画停電のような事態も回避できたかもしれませんよね。エネルギーが無尽蔵に使えるという事に慣れすぎていたのかもしれませんね。2011-03-20 20:43:39
猪狩さん
僕の実家は福島県いわき市四倉町という原発から35キロぐらいのところにあります。
覚悟が出来ていると和田さんはおっしゃっていますが、誰一人覚悟など出来ていません。
それどころか、小学校の遠足では原発に行き、安全神話を叩き込まれる始末です。
原発のある町では、東電がフルサポートで保障してくれますが、隣の市町村にはそのような制度は殆どありません。
原発は今の時点で必要なエネルギー手段だということは重々承知しています。
でも生まれ育った町が、なくなるかもしれないという不安と、震災のかたずけをしたくても帰れず、
未だ水道も復旧していません、復旧は4月末から5月頭といわれています。
僕の家族は幸い東京に親戚もいっぱい居るので、非難しました。
でもたくさんの友達や親戚などが、今も終わりのない状況をひたすら待つしかありません。
今回のことで必要だとはわかっていても、人が止めれないものを使ってまで、発電する必要があるかは疑問です。
それより節電効率のいい電化製品をもっと多用することなどで、日本人の垂れ流しで使いすぎている電気を
節約していった方がいいと思います。幸い日本は高度成長期を超え、昔のようにエネルギーーが急劇に今後必要になるとは
僕は思いません。僕も災害にあうまでは、阪神大震災のときやほかの災害に会った人たちの気持ちは微塵もわかりませんでした。むしろ解らないことが当たり前で、知らない方がいいことです。
もう少し東電や電力会社が、違う形の自然エネルギーを模索して行ってくれることを願います。
否定的な文章になってしまいましたが、被災した人の意見はみな一緒だと思います。
和田さんは的確に物事を捉え意見を述べておられるので、すごく楽しみにいつも見ていま。
今後も和田さんの活躍を応援しています。2011-03-21 00:22:12
和田
>猪狩さま
高度経済成長後も電力需要は2008年の恐慌まで伸び続けていたようなので、電力需要は急激に伸びることは無いにしても、石油資源の代替としてEVや電化住宅の普及で恐らくは今後も横ばいか増加は避けられないと思います。一般家庭であれば節電すれば良いと思いますが、工業・産業分野においては電力消費の抑制は経済に確実に影響を与える事になります。ただ、やはり原子力発電に代わる次の主力エネルギーの開発が急務であることは今回の震災で世界的に周知されたのでは無いかなと。
原子力をはじめとする多くのエネルギーが日本という国家をいままで支えてくれた事は否定できないと思います。そういったお世話になったことを忘れて「やっぱり危ない」から「原子力全否定」と世論が動くことはやはり私にとってはとても怖いです。せめて、次世代のエネルギーが見つかるまでは、やはり原子力のお世話にならないと駄目だと私は思っています。今回の災害を踏まえて「世界一安全な原子力発電をつくろう!(世界各国に売れるくらいの)」となれば良いのですが。私は電気が無いとまったく何も出来ない人間なので電気のありがたみはリスクを犯してでも得る価値はあるとやはり思ってしまいます。2011-03-21 13:49:55