和田憲幸のブログ

札幌市白石区在住、個人事業のWebエンジニア 和田憲幸(43歳)のブログです。

営業でやってはいけない

営業における最もやってはいけない行為がある。

2009-04-04 03:11:49
入力時間 / 15:47

私も仕事柄、様々な営業さんと仕事をしてきましたが、営業の中で最もやってはいけない行為がある。
あ、先に断っておきますが、あくまでこれは和田の営業論の話であって一般的にどうかは知りません。

で、私が考える営業の愚挙とは

安易な値下げ・値引き

基本的に一度下げた価値を上げる事は絶対にできません。絶対って事は無いな。でも価値を下げて出す事は私の中では営業では最もやってはいけない、というよりはやってほしくない行為である。特に制作系の業種においては。

なぜなら価値とは労力であり労働の対価。その対価を値引くと言うことは、それ即ち制作者の価値を損なう事。例えば和田の値段が300円として「もうちょっと安かったら考えるけど」と言われて「じゃぁ200円で」と言ってるようなもんです。それって和田を冒涜してるわけじゃん?いや、厳密には激しく違いますけど。

価値を知ってもらうのが営業

と、私は考えている。売りつけるのは営業じゃないし、買ってもらうのも営業では無いと思う。「商材の価値を理解してもらう」ことが私の中では営業だと思う。だから「売れる値段に値下げする」という行為は私からすれば「営業」の誇りを捨てた暴挙だと思う。

売りつけるんじゃなく、買ってもらうんじゃなく、やはり「理解」なのだ。その商品を理解してもらう。理解してその価格の価値があると思えば買ってくれるし、その価値が無ければ買わない。それでよいのではないか。もちろんコストパフォーマンスに対する企業努力は必要だ。しかし、営業行為における値下げ・値引きはそれとは別次元の話。

いま、業界全体がそうだと思うが札幌は壊滅的にWeb系の単価が暴落している。もちろんドットコムバブル時代は高すぎたわけだが、今は逆に安すぎだ。安く出して品質を維持できるかというと、そうはうまくいかないもの。結局はルーティンワークになってしまい、コンビニのおにぎりと同じ状態。それじゃぁ技術者も育たなければ市場自体が成長しない。

Web制作に携わっている方であればわかると思うが、この業界は知識と技術が全て。知識と技術を得るためにはお金(時間)がかかる。それはどんな業種でも同じ事ではないだろうか。社員教育だって、書籍だって、機材だって、品質を向上させるにはある程度のお金と時間がかかるものだ。安請けばかりしていたところで、社員はいっこうに育たないし、技術力のある人材を確保する事だってできやしない。

とにかく値下げ・値引きが全ての元凶なのだ。楽天でもそうだ。他店が値下げしたら必然的に値段を合わせていかなくてはならない。それじゃぁ市場が持たない日がくる。そう遠くない未来に。品質を維持するためにはコストがかかる。Apple税はその良い例ではないだろうか。

無碍に値引き交渉をしてくる消費者も悪い

それは最も愚かな行為だ。価値に対して対価を支払うのは世の中の基本。
値引き交渉をするくらいなら最初から買わなければいい。

だから営業も客の顔色を伺って値段を決めるなんて絶対間違ってる。
価値は価値で普遍的なものでなくてはならない。容易に下げれる価格に何の意味があろうか。

お金は気持ちよく払うもんだ。
少なくとも和田は渋々だされた金で仕事したいなんて思わない。

お金を気持ちよく払ってもらうためにはその商材の価値をしっかりと理解してもらうことが肝要。
営業マンとはそのために存在しているのだと私は思う。

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P.226

Y2Tさん
すごく共感しました。
高いよりは安いほうが良いというのはたしかですが、ではなぜ高いのかという部分について考えて頂けない方も多くなってきているように思えます。
予算内に抑えたいという理由が多いのでしょうが、そこに営業が合わせてしまっては、何のための「営業」なのか分からなくなってしまう気がします。
最近の電気屋さんでも、パソコンが安すぎるのに売れないようで、更には消費者の値引き交渉率がかなり高いようです。
価値は人それぞれですが、パソコンは本来こんなに安いはずがない商品だと私は思ってます。
話がそれてしまってすみませんでした;2009-04-05 15:15:05
和田
>Y2Tさま
いや~ホントなんだか時代が時代だからってのもあるんでしょうけど、どうかと思いますよね・・・。
パソコンは100万でも安いくらいの価値がありますからねっ!カネカネカネな時代ははやく終わってほしいですねぇ!2009-04-05 15:55:19
いとうさん
初めまして。以前からSYNCK GRAPHICAのあれこれを見ては、いいスタンスでいらっしゃる、と楽しませてもらっています。
表題の件、すごく共感できます、が、大阪では値引きを要求されることを想定して料金や見積りを出すという風潮がまだあるようです。
結局は、値引きされたお客様は気持ちよく、そして値引いた後の金額=制作者が想定していた金額となるので、双方共に幸せ…
だったはずなのですが、最近は最初に提示した金額で不満だと、何も言わずヨソにいってしまう、というクールなお客さんが増えているとの噂もあり、困ったもんです。
ともあれ、安ければイイ、という時代は早く終わって欲しいですね。イイわけないのに。2009-04-15 17:14:29
和田
>いとうさま
そうですねぇ。駆け引き用に高めに設定ってのはありますよね。相見積りとられたら結局は叩き合いになりますからね・・・。ただ、そうれは商業として道を外しているような気はします・・・。理想論ですが・・・orz2009-04-15 18:56:04
ぽんたさん
IT系の制作だけに関わらず、建築系の職人や色々な技術職への報酬が少なすぎる!と思います。
値下げする→利益が薄い→報酬がへる→後継者が育たない→業界が衰退する
悪循環ですね。

営業はお金をとってくるのが仕事ですから、お金をとってこれない営業は仕事をしていないのと同じですからねぇ~2009-04-22 12:27:02
和田
>ぽんたさま
いやいや、ホント安いの最高!みたいなのはどうかと思いますよね・・・。むしろ営業力で売価より高く売ってくるくらいのチカラを持ってないと営業って言えませんよねっ!2009-04-23 07:53:45