和田憲幸のブログ

このタイミングでYahooショッピングが完全無料化。さすが孫正義、やることがえげつないなぁという印象。今回のYahooショッピングとヤフオクの無料化は恐らくTPP成立を見越した施策なんじゃないかなと考えています。Yahoo的に何がしたいかと言えば「売り手を増やしたい」ことであり、そこが収益源ではないため楽天よりダイナミックな施策に出たわけです。

完全無料化とは言え、Tポイント原資やアフィリエイト原資として売上の2～3％は徴収されるわけですから、完全無料ってうたうのは汚い気もしますけどね。それでも楽天の出店料のようなものは無いし、販売ロイヤリティも無い。クレジットカードで決済された場合でも売上の5％程度で済むとあって、ECサイト運営者にとってはありがたい話だろう。

楽天も出店料無料化を追随するか？

では楽天も出店料や販売ロイヤリティ（システム利用料）の無料化または見直しはあるか？短期的に無料化はまず無いだろう。というのも楽天にとっての生命線はまさにソコだからだ。Yahooのように「収益を取らなくてもいい」というスタンスは取れないのではないか。

しかし、このままであれば楽天はジリ貧だ。新規出店者にとっては楽天よりYahooショッピングの方が魅力的に映るだろうし、すでに多くのお金を楽天に落としている人からしても当然そうなるであろうことは想像に難くない。結果としてどこかの段階で楽天は「Yahooショッピングを超える何か」をユーザに提供するか、「Yahooショッピングと同様の無償化」の決断を迫られる事になる。

楽天を利用したことがある人ならわかると思いますが、楽天のシステムはお世辞にも使いやすくない。使いやすくないどころか、ものすごく使いづらい。あれだけ売上を上げている企業にも関わらず、そのシステムはあまりにお粗末だ。先行者利益によってのみ前進してきた楽天にとって、今回のYahooショッピング無償化は大きな壁になるかもしれない。

個人的にはメール配信のチェックを外しても外してもメールが配信される謎のシステムをさっさと改修してほしいと願うばかりだ。