和田憲幸のブログ

だってインターフェース難解すぎるもの。自由度高すぎるもの。
今回の一事はインターフェースの重要性を指し示す顕著な例と言えるだろう。しかし残念だ。

ユーザは自由を求める。それは間違いない。でも自分の手にあまる自由をポンッと渡されたらどうだろうか。きっとそれがGoogle Waveの命運を決めたと私は思っているよ。Google Waveはいろんな事ができて、いろんな使い方ができる。でも使う側の人間はそんなにお利口じゃ無かったんだよね。

そうだな。例えるならA4の白紙を渡されて「これ申込用紙だから書いて」と言われるような感じかな。戸惑うじゃん！何書いていいかわからないじゃん！ってことだと私は思うのね。申込用紙はお名前欄があって、住所欄があって、電話番号欄があって。それではじめてユーザはそこに記入することができると思うのね。それはある意味では不自由。決まったルールに則して記入しなくてはならないから。でもユーザは迷わない。白紙を渡されたらユーザは迷っちゃう。

iPhoneやiPadという成功事例を考えよう。制約だらけだ。でもその制約の中でやはりユーザは自由なんだ。矛盾してるけどインターフェースってのはどうやらそういうことらしい。制約の中で自由を与えるってことが美しいんだろうな。制約があるからこそ、そこからあんな使い方やこんな使い方が導きだされるというか。

Google Waveの開発は終了するが、その後継は開発するらしいので完全に無くなるわけじゃないだろう。以前も書いた通りGoogle I/OやGoogle Waveのコンセプトは本当に素晴らしい未来のコンピューティングのあるべき姿と言っても過言ではない。Googleさんにはぜひともインターフェース設計をしっかり頑張ってもらいたいもんです。