和田憲幸のブログ

札幌市白石区在住、個人事業のWebエンジニア 和田憲幸(45歳)のブログです。

コンピューティングの過去と未来

私は運がいい。コンピュータが生まれたばかりの世界に生を得られたのだから。

2012-10-07 01:51:57
入力時間 / 51:07

コンピュータの歴史は浅い。今でこそ当たり前のように存在しているコンピュータだが、たった20年前は個人で持つ人がそう多くはない時代だった。私がはじめて手にしたコンピュータはNECのPC-88だ。何百行というコードを打ち込んでチャチなゲームをやったりする高価なオモチャだった。CPUが4MHzとかそんな時代の話だ。

使うのが難しかったパソコン時代

パーソナルコンピュータの前まで遡ると長くなるのでパソコンから。DOS全盛の頃はDOSコマンドを覚えるのは当たり前。その他、覚えなくてはならない事が山ほどあった。とにかく「パソコンを使う」というのは大変な事だった。よく年配の人が「パソコンを使える」という形容をするが、まさに「パソコンを使う」というのはスキルのひとつだった時代があった。

GUI(グラフィカルユーザインターフェース)の登場

Windows3.1やMacなどのGUI(グラフィカルユーザインターフェース)が登場した。ファイルをコピーするのにコマンドを入力する必要が無い革新的な進化だった。ほんの少しだけパソコンは身近になった。それでも使いこなすためには多くの学習を要した。

インターネット時代の到来

1998年に発売されたひとつのパソコンがインターネット時代の到来を告げた。そうiMacだ。当時のインターネットは「わかる人だけのサークル」みたいなもので、ネットやパソコン通信をやってる人は誰もがパソコンに精通した人たちばかりだった。iMac登場以後、「誰もが簡単にインターネットに繋げる」という方向性はパソコン業界の標準となり、インターネットユーザは爆発的に増えていった。

PDC時代の到来と衰退

2000年~2002年頃、ちょうど私が家電量販店で販売員をやっている時にPDC(パーソナルデジタルアシスタント)というデバイスの流行があった。今では憶えている人も少ないと思うがPalm(パーム)やSONY CLIE、NTTシグマリオンやHP iPAQなど、現在のスマートフォンの前身とも言える機器が活躍した時代が短かったけどあったのだ。ちなみにRIMのBlackBerryはこの系譜だ。32kbpsのP-INやAirEdgeをつかってモバイル通信もやった。通信費がすごい高かった…。PDCはその時代にはまだ早すぎた。だから衰退した。一部のギークにしか受け入れられなかったから。

第一次タブレット時代いきなり衰退

2002年頃、Windows XP Tablet PC Editionというものが一瞬だけ存在した。スタイラスを使ってWindowsを操作するただのパソコンだ。前述のPDCがただ大きくなった奴だ。これは一部ギークにすら受け入れられず歴史から足早に姿を消すことになる。

モバイルコンピューティング時代の到来

そして2007年にiPhoneが登場しモバイルコンピューティング時代が到来する事になる。何処にいてもコンピューティングができる。しかも意識することなくインターネットに繋がる。つまりユビキタス・コンピューティング時代の幕開けでもあった。

第二次タブレット時代の到来

2010年、皆さんおなじみのiPadが登場しコンピューティングの概念が一変する。どう変わったかというと今までは「パソコンという基準があって、それをダウンサイジングする」というのがPDCでありTablet PCだった。しかしiPadはデカいスマートフォンだった。多くのパソコンユーザが失望し、多くのパソコンに明るくないユーザが歓喜した。

コンピューティング変革期の到来(2013年)

そして2013年は第2次モバイルコンピューティング時代の幕開けだ。Apple iOS、Google Android、Microsoft Windows 8、Mozilla Firefox OS、HP WebOS、RIM BlackBerry OSとすべてが揃う年になる。

コンピューティングの未来とは

上記を踏まえてコンピューティングの未来を私なりに考えると、究極はAIにいきつくのだろうなと。GoogleのウェアラブルPCも近い所にいってますが「人間がコンピュータを操作する」時代はそう遠くない未来に終わりを告げるだろう。「人間がコンピュータに合わせる」のではなく「コンピュータが人間に合わせる」のだ。それはつまり究極のユーザインターフェースであると私は考える。意識せずに自分の手足が動かせるように、意識すること無く、学習することなくコンピュータを操作できる時代が近い将来やってくると私は思う。

私がiOSを評価する理由はたったひとつそこだけ。パソコンをすでに理解している人にとっては物足りないだろうし、不便も感じるだろう。しかし誰もが等しく「コンピュータを使いこなしたい」と思っているわけではない。「コンピュータを使いこなしたい」と考える人は残念ながら少数派なんだ。音声入力が進化すればタッチタイピングできる人もどんどん減るだろう。ファイルやフォルダという概念も無くなるかもしれない。今のパソコンを愛する人達にとっては辛い時代が来る。

しかし、恐らくそれがコンピューティングに待ち受けている未来だと私は思うのです。
いろいろ書きたくて書いたらまとまりの無い文章になった・・・。

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