見えないものの価値
日本の風土ですが形の無いものや見えないものへの評価が著しく低いですよね。
2009-05-22 03:41:53
入力時間 / 18:43
この動画はCASIO EX-F1というハイスピードカメラで撮影した大通公園の鳩がまさに飛び立つ瞬間の映像です。なかなか鳥が飛びたつところってのは面白いもんですよね。これは普通の一般的なDVカメラなどでは撮影できない映像です。一般のカメラは30fps程度で、この動画は300fpsで撮られているため10倍の密度って事になりますわな。
と、まぁこのEX-F1ってデジカメはこの機能が付いているだけで13万くらいの値段がしました。普通のデジカメの機能は恐ろしいほど悪いんですけどね。13万といえば安い一眼レフがレンズ付きで買えちゃいますよね。でも、このカメラには人間が目視できないものを写すチカラがある。だから13万は安いものなんです。
そう。価値とはそういうものなんです。どれだけ普通のデジカメで撮影しようと思っても撮影できないことができる。それはまさに技術であったり、感性だったり、無形で形のないものだけどそれは確かに存在する。
日本の中でも北海道は特に無形資産に対しての意識が低い。恐らく47都道府県中でも最下層でしょう。歴史が浅いという点もその一因かもしれませんが。人材を含めて形が無いものへお金を出したがらないんですね。制作に携わってる人はわかると思いますが、無形物の価値を理解できない。だからお金を払いたくない。それでは衰退の一途を辿るのは目に見えています。その価値を理解しようとすらしないのだから。
もちろん制作サイドも、最大限価値を理解してもらうための努力はするべきです。それはプレゼンや資料というアプローチで専門的な知識の無い人に理解してもらうという意味では最低限のマナーです。それでも理解してもらえなかった場合、そのクライアントは切るべきです。バッサリとね。価格面で譲歩してまでそんなクライアントと付き合う必要なんてありません。
ただ、そうもいかないようで、いま札幌(恐らく全国でも)では単価の下げあい。「他社でいくらだから、御社でももっと下げれるでしょ」と、技術や感性の大安売りです。そのこと自体が業界全体を苦しめるという事に気づくのは何年先になるんでしょうか。そういう商売をやってる会社は当然長くは持ちません。確固たる技術力がある企業は値下げなんてしなくても引く手数多ですからね。技術力の無い会社は値下げ競争の末、淘汰される運命なんです。技術力の無い企業を選択してしまった方はご愁傷様と言うほかありません。
人間は誰しもが馬鹿なので見えないものを理解できません。それは幽霊だったり、UFOだったり、宇宙人だったり。知識の無い人からすればWebサイトやデザイン、プログラムはそういう類のものと同じなのかもしれません。それでも仕事として成立させる以上は、理解する姿勢と理解してもらうための努力は必要不可欠です。
それを欠いてはお互いにとって決してよいビジネスにはならないでしょう。
このハイスピードカメラで撮影した動画のように、人間の目に見えないものは日常の中ですら溢れています。
それを「見えないから」と言って理解しないのは人としてあまりに滑稽です。
目に見えないものを理解しようとする姿勢が肝要ですよね。
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脱線しましたが、北海道、特に札幌の企業は対価を報酬として出さない傾向が強いですよね。
なんでもそうですが、単価を下げることは誰でもできることであって、あくまで最終手段...最後の足掻きっていう感じですかねー2009-05-22 16:17:53
確かにデザインやWebなどの世界はすべて無形ですし、無形だけにピンからキリまで価格があいまいです。しかし、ピンならピンなりの、キリならキリなりの価格だけに見合った価値が必ず存在します。
それが売り上げであったり反響であったり、だと思います。
見えないものは見えるように結果を示したり、具体的な数字をだしたりするのも一つだなと思います。
大阪でもデザインやWebの価格競争は激化しております。
Webに関してはほとんど一ケタ台といっても過言ではありません。XHTML+CSSのテンプレートでもいいという人にはそれで十分なのでしょう。
しかしそれではいつか技術に何も進歩がなくなってしまいます。
一見無駄なものにお金をかける余裕がある会社には
一見無駄なものを大切にする人がいると思います。2009-05-24 15:51:04
札幌は多いですよねお金を出したがらない企業が。そのくせ見返りは大きいものを求めるから困ったものです。そういう人は競馬でもやってたらいいんじゃないかって思うんですけどね。値下げはやっぱり最終手段ですよねっ!
>リッツさま
ことWeb業界とDTP業界に関しては自分で自分の首を絞めている感は否めませんけどね。仕事を受注するために仕事をしているのか、仕事をするために受注するのか。ただ、やはりお客様の予算にあわせたベストな答えを返せるのが本当の意味でのプロフェッショナルかもしれませんね。2009-05-24 21:45:41