若者のPC離れ
若者の間でパソコン離れが加速度的に進んでいるようだ。もちろんその原因はスマートフォンの普及のようだが。
2014-10-18 13:02:03
入力時間 / 13:41
スマートフォンは便利ですよね。ゲームするにも、ネットを見るにも、音楽を聴くにも、動画を見るにも、動画を撮るにも、写真を撮るにも。ほとんどの事はスマホひとつでできちゃう。そんな便利なガジェットがあるのだからスマホ普及で「若者PC離れ」進行というのも頷ける。スマートフォンやタブレットは非常に優秀な「プレイヤー(再生機)」だ。
しかし、所詮スマホやタブレットはプレイヤーに過ぎない。「クリエイター(創作機)」としての能力はパソコンの足元にも及ばない。もちろんこれは住み分けの問題だが、今の若者がちょっぴり不遇だなと思うのは私だけではないだろう。
敷居の高かったパソコンを覚える必然
私達の世代、つまりスマートフォンが無い時代の人間にとって、パソコンとはほぼ「技能の習得」が必要な代物だった。それは非常に難解を極め、黒い画面に膨大な文字を打ち込み、コンピュータにささやかな振る舞いを実行させようと躍起になる様は今の若者にはさぞ滑稽に映るだろう。
しかし、覚える必然があったから覚えることができた。より効率的にコンピュータを操る必要があったからこそ、タッチタイピングだって速くなった。それは必然・必修というハードルが用意されていたからに他ならない。スマホ世代の若者にとって、その苦難・苦労は迂回可能なひとつのルートでしかない。しかし、そこを迂回してしまっては創作・創造に辿り着くことが難しいと私は考えている。
パソコンの役割・意義
どれだけスマートフォンやタブレットが普及しようとも、所詮それらは既成のコンテンツを再生するためだけのデバイスに過ぎない。無から有を生み出すためのデバイスではないんだ。図らずとも習得を強いられたパソコンによって、私は何かを生み出すという歓びに出会えた。そういう意味で、パソコンを知る・学ぶ機会をスマートフォンによって奪われているんじゃないかなと、私は少なくともそう感じている。
コンピューティングはおもしろい。何かをつくることはすごくおもしろい。スマホ世代にそれが伝わるかちょっと不安だ。スマートフォン世代にとって、既成のコンテンツを楽しむ事は便利になったかもしれないが、新しい何かをつくろうとする際の敷居が前世代よりも遥かに高く・険しいものになってしまったのではないかな。
パソコンはおもしろいよっ!!スマホなんかよりもよっぽど!
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