日本のスマホ産業はなぜ死んだ
って答えはわかりきっているし、過去に何度も書いたけど全部Androidのせいだ。
2013-08-06 23:34:22
入力時間 / 14:33
やや旧聞になりますがNECがスマートフォン事業から撤退を発表しましたね。それに呼応するかのようにパナソニックもスマートフォン事業からの撤退を示唆しています。これはある意味では既定路線ですが、つい数年前にも全く同じ流れを皆さんは目にしているはずです。そうパソコン業界のそれと非常に酷似している。異なる点と言えば、始点から終点までの感覚が驚くほど短かったことくらいか。
予測されていた日本スマホ産業の終焉
日本メーカー各社が馬鹿みたいにAndroidに食いついた時点ですでに結果は見えていました。最初はOSの断片化という害悪を撒き散らし、その後は没個性の端末を世に出すことで売上を減らし、結果として中韓の波により淘汰されるというわかりやすい歴史。
日本メーカーはAndroidを採用した時点で既に負けていたわけです。だってモバイル端末で、OSが同じで、アップデートをしやすくするために余計な機能を増やさないで、なんて考えてたらどのメーカーも似たような端末になるのは明白です。そしてコストパフォーマンスで中韓に勝てるわけがありません。
裏切りのDoCoMo、ツートップ戦略
パナソニック的にはDoCoMoの「ツートップ戦略」から外された事が大きいいと言っていますが、これは安易にDoCoMoを責められる事でもない。Softbankとauに連敗続きのDoCoMoとしては、少しでも多くの端末を売りたい。であれば「選択と集中」という手段を取ることは否定はできないだろう。XperiaもGalaxyも海外ではすこぶる評判が良い端末だ。「海外で売れるレベルの端末を持って来い」というDoCoMoから日本メーカーへの叱咤激励に見えなくもない(苦肉の策に見えなくもないが)。
日本の携帯電話産業はAndroidに殺された
結果として日本の携帯電話産業はAndroidにより殺されたわけだ。もちろん、Googleはこうなることを予測済みだからたちが悪い。「スマホブーム」というバズワードにのせられて日本の大手電機メーカーが「スマートフォンという商材」に目が眩んだのだから自業自得と言えなくもないが。
2007年から始まった「スマホブーム」において、結局のところ「誰も消費者を見ていなかった」というのが一番大きな問題だろう。それはキャリアもメーカーも含めてバズワードに踊らされたのだ。ユーザーの事など、何も考えずに。もし「ほんとうに素晴らしいものを消費者に届けよう」と考えていたのであれば、恐らくこうはならなかっただろうから。
日本メーカーで今、世界と闘えるのはSONYくらいだ。SONYは多くの付加価値を持っているし、将来的にはPlaystationOSのスマートフォンを出す可能性もある。あとはシャープくらいかな生き残るのは。シャープのスマートフォンは液晶画面の広告宣伝的な意味合いが強いけど。
時代の潮流に乗ろうとするのは経営では当然必要不可欠な要素だ。しかし、潮流の先に目を配らなければスマートフォン業界やパソコン業界のような憂き目に合う事は歴史が証明している。大切なのは潮流を見極めることであり、やはり事の本質を外さない事だろう。
やっぱり日本発のOS欲しいですよね。いまさらトロンも無いけどさ。
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