和田憲幸のブログ

札幌市白石区在住、個人事業のWebエンジニア 和田憲幸(45歳)のブログです。

反原発・脱原発の短絡さ

つつがなく選挙が終わりましたね。ほぼ予想通りの結果になったかと。

2012-12-17 11:06:56
入力時間 / 30:32

私が思ったよりも維新が健闘したのと、日本未来の党がイマイチでしたね。何よりも驚いたのが東京8区で山本太郎さんが大健闘したこと。25.2%と自民の石原伸晃さん46.9%に次いだ票を得たことが驚きです。杉並区の25%の人間は大馬鹿なのかなってちょっと思いました。

さて、今回の選挙で多くの政党が掲げていた脱原発・卒原発ですが、これはまさにバズワードと言ってもよいのではないか。脱原発・卒原発を掲げるほぼすべての政党に言える事だが、そこに至る過程やそこに至るために必要な痛み、そして最終的にもたらされる結果について殆ど有耶無耶にしているところが滑稽極まりない。

山本太郎さんをはじめ多くの反原発な人たちは「子供がー」と仰るが、今いる子供やこれから生まれてくる子供にとっては被曝して人体に何らかの影響がでる確率よりも遥かに高い確率、というか100%の確率で確実に待ち受ける悲観的な未来が存在する。そのひとつは超々高齢化社会だ。ちなみに日本は2007年に超高齢社会(21%超)に達している。

さらに日本の景気もあまり芳しくない現代では20代の就職失敗自殺・失業自殺が増えている。20代~30代の死因の1位は残念なことに自殺である。これは日本が不景気であることと無関係ではないが、社会構造自体の問題も当然含まれている。

ようは何が言いたいかと言うと、どれだけ「子どもたち」の被曝量を下げようとも、その「子どもたち」はいずれ大人になるわけで、その時に経済や社会が既に破綻していれば「その子どもたち」に待ち受けている未来は被曝による影響どころの騒ぎではないという事を私は言いたいのだ。社会・経済のために被曝はOKと言っているわけじゃない。どちらの未来が確率が高く、どちらの未来を確実に回避すべきかというプライオリティの問題だ。メルトダウンが起きる確率は?超々高齢化社会が訪れる確率は?電気代が上がって会社が倒産する確率は?日本の工業製品が競争力を失う確率は?就職難が加速して自殺者数が増える確率は?

反原発だ被曝だと騒ぎ立てる輩の多くはそういった未来について特段なにも考えていないように感じる。山本太郎氏に至っては落選後に「日本は終わりです。みなさん脱出したほうがいいんじゃないすか。」とのたまったそうですが、飛行機に乗って海外に行くにも当然被曝するのだ。ちなみにこの方は円形脱毛ができたそうで「被曝の影響でしょう。」とも言ったそうですけどね。そんな山本氏に25.2%も票が入るのだから私は別な意味で日本から脱出したくなりましたけど。

もちろん原発問題を解決しつつ、明るい未来が築ける方法があるのであればそれに越したことは無いのは言うまでもない。がしかし、世の中そんなに上手くいかないもんである。人生も会社経営も国政も、結局は膨大な選択肢を取捨選択する作業のようなもので、そのなかで確率的に妥当な選択をしていかなくてはならない。

リスクゼロなんてのは人生にも経営にも政治にも絶対にあり得ない。であればリスクと確率と対価を天秤にかけてその中から最適解を模索するほかない。脱原発を掲げた政党の言い分に具体性が無く頭がお花畑なのは、絵空事しか言っていないためだろう。

「子どもが」と言ったところでその子どもたちもいずれ大人になる。そして現世代の多くは老人となり、社会のお荷物になる日がくる。社会のお荷物になる前に、子どもが大人になる前に。いまできる事は何か。どういう未来が最適解なのかを考える事こそが真の意味で「子どものため」だと私は思うのですがね。

まぁ本当に原発が嫌なのであれば、国外に船で脱出することを私はオススメしますが。
まぁ原発全機停止したドイツの周辺国は原発だらけですけどね!

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