和田憲幸のブログ

札幌市白石区在住、個人事業のWebエンジニア 和田憲幸(45歳)のブログです。

さよなら楽天kobo。よろしくAmazon Kindle。

ついに日本にAmazon Kindleストアがオープンしましたね。

2012-10-25 07:11:38
入力時間 / 23:03

この日を待ち望んでいたユーザも多いのではないでしょうか。私もそのひとりです。日本の電子書籍市場ではシャープGALAPAGOS(ガラパゴス)のガラパゴスストア(本当にガラパゴス化しましたが…)や楽天koboなどが先行していましたが、どれも大衆に受け入れられるには至りませんでした。AppleのiBooksなんて離陸すらしてないですしね。

おぞましい利権問題

既得権益とはまさにこのこと。これは音楽販売もそうですが、日本では未だに楽曲のダウンロード販売が普及していません。なぜならば利権にしがみついて決して離そうとしない人々が多く存在するためです。しかも大義名分として「著作者の権利を守るため」なんてちゃんちゃらおかしいですよね。著作者のことも消費者のことも考えてはいないんです。ただ、今ある利権にしがみつく事に必死なだけで。

Amazonに対する期待

そこで私はAmazonに対して期待しています。楽天koboではその利権の縮図を破壊することはできませんでした。wikipediaの記事で和書水増し事件など、いろいろと手は尽くしたようですがね三木谷さんも。AppleがiTunes Storeによって楽曲販売の形式を再構築したように、Amazonが書籍販売の形式を再構築する可能性は極めて高いと思います。

Amazonは銭ゲバではない

まずはこの1点。Amazonは開業当初より「消費者に素晴らしい購入体験を」という方針で現在に至っています。楽天などの日本企業のように「お金を取れるところから搾り取ろう!」という方向性とは一線を画した美しい理念だと私は思います。今でこそ当たり前になったリコメンドや記念日通知なども全てAmazonが起源です。「とにかく商品を押し付けよう」ということではなく、ユーザの行動・購買履歴から「こういう商品好きなんじゃありませんか?」と提案する接客業のような美しいスタイルだと私はおもいます。

そしてAmazon Kindle Fire。ジェフ・ベゾスCEOは原価販売であることを認めています。書籍を読むためのデバイス(インフラ)を最低限の価格で普及させ、コンテンツの購入で利益を得ようという算段のためです。これはある種のフリーミアム戦略とも取れますね。Kindle Fireが12,800円で買えちゃうんですからね。もちろん書籍を読む以外の用途にも使えるデバイスですしね。この辺りの戦略性はAppleのiPod&iTunes戦略と似たものを感じます。

日本の電子書籍ストアはいつ無くなるかわからない

例えば楽天はRabooというサービスを2011年にはじめてもう終わります。消費者を舐めてますよね。ガラパゴスストアもそう遠くない未来にそうなるでしょう。売れない端末に売れない電子書籍ストア。継続できる理由が見当たりません。そして楽天koboも。

消費者のこと、著者のことを大切に考えること

結局のところいきつくのは「消費者に優れた作品を届けること」「著作物を適正に評価し著者に還元すること」であり売り上げを増やすことではない。たったそれだけの事をしっかり考えれば今の日本の出版業界や音楽業界のような事には決してならなかったはずだ。そして電子書籍市場でもまた日本はガラパゴス化する。

日本の大企業はどうも銭ゲバでよろしくない。市場を、そして世界を変えようとは思わないのか?Apple iTunesしかり、Amazon Kindle Storeしかり、市場を牽引するのはいつも米国の企業だ。私はそれがとても悔しくてならない。

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