オンラインの合理性
世の中どんどん便利になり、ブロードバンドのインフラもほぼ出来上がったというのに。
2011-08-21 20:49:28
入力時間 / 13:27
なぜ楽曲配信や電子書籍が主流にならないのか不思議ですよね。まぁ理由は至極単純ですが。
CDを売るプロセス
「著作者 → 所属事務所 → CD生産 → 問屋に流通 → 販売店に流通 → 消費者」
少ないプロセスで見積もってもこれだけの中間が入ります。この中にJASRACとかも入ってくるんでしょうね。当然のことですが、各中継地点では利益が発生します。それらが積み重なって消費者にそのしわ寄せがまわってくるわけです。
オンラインだと
「著作者 → オンラインストア → 消費者」
最短でこうなります。誰がどう考えても絶対こっちの方がエコですよね。消費者にとって中継地点は関係なく、著作権者とその著作物を評価してそこに対価を払いたいわけじゃないですか。でも現状としては大部分が中継地点のまったく関係ない場所に落ちるお金のほうが圧倒的に多い。
昔は仕方がなかった
インターネット以前の世の中では中間業者の存在は仕方のない事だった。でも今の世の中は違う。中間業者が居なくても実際には成り立つんですよね。純粋に合理性のみを考えればなぜこうならないのか不思議でたまりませんよね。
これらのいわゆる「流通コスト」が無くなれば著作者と消費者にとってどれだけの恩恵があることか。それでも社会はどうやらそれを当分認めてくれないようです。本当に不思議で不可解ですよねぇ社会。これはCDのみならず書籍なんかもそうですよね。
業者には業者の言い分もあるとは思う。出版社にしてもなんにしても。でもそれは未来を見るための努力を怠った結果なわけだから、その報いは当然甘んじて受け入れるべきなんじゃないかな。多くの書店が倒産に追い込まれる中でAmazonという小さな町の本屋さんはこれだけ大きな企業に成長した。それは未来を見据えてオンラインにシフトしたからだ。
デジタル化できる質量が無くても良い商品はこれからどんどん電子化され、流通コストをかけることなく展開していくであろう事は誰の目に見ても明らかな話だ。にも関わらず、流通コストによって生きながらえている企業がその利権に固執するさまは滑稽というほかない。
社会がもっと合理的に振る舞うことができれば、もっと世の中は質の高いものになるのにねぇ。
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