アップルはクリックを殺す
インターフェースについての話です。アップルの考える未来を考える無職和田です。
2011-07-22 09:51:11
入力時間 / 14:33
今は当たり前のように使っているマウス。話せば長くなりますが世間に普及させたのはアップルなんですねコレ。最初につくったのはアップルじゃないんですけどね。このコンピュータを操作する上で驚くほど容易に、そして直感的に操作できるポインティングデバイスは、それを生んだアップルによって殺されるでしょう。
パソコンを全く知らない人は「マイコンピュータをクリックしてください」と言ったら上記の写真のようにマジで画面をクリックしようとする人が居るんですよ(笑)。パソコンを当たり前に使っている私たちにとっては想像もできない事ですけど、実際にこれは私がパソコン塾で講師をやっていた時にあった出来事です。
これがどういう事かと言うと「クリック」という「操作」は「習得するべき対象」であるという事がわかります。ようは覚える必要のある技能だって事ですね。クリックという行為、さらに右クリックの挙動、左クリックの挙動を「覚えなくてはならない」ということです。当たり前に使っている人には思い出せない事かもしれませんが。
アップルがLionやiOSでやりたい事はこの「習得しなくてはならない」を無くすことだと私は思うんですよ。それこそが真の意味で直感的と言えるユーザインターフェスの理想ですからね。合理的でしょう。
そこでLionのマルチタッチジェスチャを見てください。
手のひらを「パッ」とすると全てのウィンドウがパッと画面外に散らばります。手のひらを「ギュッ」と集めるとアプリアイコンがギュッと集まります。ようはギークなら絶対見ているであろうキアヌ・リーブス主演映画「JM」のような世界って事ですよね(アレはちょっとアレですけど・・・)。
「覚えて動かす」から「感じて動かす」への進化と言うべきか。マニュアルが不要なコンピューティングの世界がもうそこまで来ているんだなと私は感じます。ただ、この流れを世界がどう受け止めるかが問題です。今まで覚えた事を「無かった事にしてください」という漫☆画太郎的な今回の革新は決して全てのひとに受け入れられるものではないだろうから。
Lionを使ってみればわかると思いますが「操作を覚える」というよりは「感じたまま操作する」という意識にすることで「ライオンマジパネェー」となると思いますよ。
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