和田憲幸のブログ

私はこう予測する。パソコンは今後、使いづらくなり続けると。
もちろんこれはすべての人にとってという事ではない。
「現時点のパソコンに至極使い慣れた一部の人間にとって」という意味での話だ。

昨年アップルが世に送り出したiPadはコンピューティングを根底から覆すような大きな変革だった。しかしその変革はある程度の痛みも伴っている事を誰が否定できようか。iPadは9割の人間は機能的にも性能的にも満足に足る製品だろう。しかし今の世のパーソナルコンピュータをこよなく使いこなす一部の人間にとっては物足りないと感じたはずだ。

すべての機能や操作がより簡便になっていく事。それは即ち現時点でのコンピューティングを否定することと同じこと。現時点でのコンピューティングに完全に慣れている一部のコアユーザにとってこの変革と進化は正直、受け入れがたいものに今後なっていくであろうことは想像に難くない。

今後は段階的にキーボードやマウスといったデバイスを含めて、もっと簡単に容易に、誰もが等しく操作できる時代が来るだろう。そんな未来が到来したときキーボードやマウス、CUIに慣れ親しんだ人はいったいどうなるだろうか。

おそらくはパソコンは、いやこれは願望に近いが2極化していくのではないかと思っている。というか願っている。「すべての人間が等しく容易に操作できるコンピュータ」を少なくともプロは望んでいない。簡単な操作体系よりも1分でも1秒でも作業を素早く高品質に完了できるコンピューティングを望んでいるからだ。

となるとプロ向けのパソコンはどんどん高くなるんだろうなぁ・・・。