農業高校を卒業して
過去何度も書いてますが私は農業高校出身です。しかも村立。
2011-01-31 11:25:15
入力時間 / 17:31
私は北海道真狩高等学校(まっかりこうこう)という学校の卒業生です。札幌ではなく真狩村という村にあります。ここに入学するに際してはいろいろあったんですが割愛。とにもかくにも私は札幌から遠く離れた農業高校に入りました。で、このブログを見ている受験生(いないと思うけど)に農業高校をおすすめしようと筆をとった次第です。
その前に、私は物事を「おいしい」か、「おいしくない」かで測るきらいがありますので、その点は注意して参考にしてください。
農業高校とはどんな学校か
農業高校とは農業を学ぶためのところです。私がはいった農芸化学科では農業実習やバイオテクノロジー、そして農業情報処理と農業簿記について学びました。具体的にはズッキーニを栽培したり、肥料配合の座学があったりそんな感じです。思いがけずこれらは将来役に立つ事になるんです。
農業情報処理
情報処理の頭に農業が付いています。でも殆ど農業は関係無いんですけどね。ようはタイピングや一太郎の使い方、ロータス123の使い方などを学びました。言うなればこれは私がWeb系に来るところの出発点だったと言ってもいいでしょう。平たく言うとパソコンの授業です。
農業簿記
これも農業と冠してはいますが普通の簿記です。私は日商3級まで持ってるのかな?簿記は本当に習って良かったと今でもこの授業に感謝しています。貸借対照表やら損益計算書など、経理の基礎とも言えることの多くをこの授業で習いました。なぜ頭に農業と付いているのかは今でも疑問です。
日本学校農業クラブ連盟(FFJ)
日本の農業高校はすべて日本学校農業クラブ連盟(通称FFJ)へ加盟しています。そして以下の連盟歌を歌わされます(笑)これはマジです。歌詞を覚えないと怒られます。
全国大会
そして農業クラブ連盟には全国大会があるんです。笑いがとまらん。全国の農業高校の猛者たちがあらゆる農業競技を競う全国大会です。コレもマジです。こういう世界があるんです。ちなみに私も北海道代表で全国大会に出場経験あります(笑)農業情報処理競技で優秀賞をゲットしました。競技内容はなんのことはないロータス123とキータイピングの技能テストなんですけどね。
ざっと振り返ると農業高校はこんな感じです。真狩高校では羊蹄山登山などもあり、私の高校生活は非常にオイシイものだった事は言うまでもありません。なにせ農場の農作物をガメると停学になるような学校です。ちなみに家畜がいる農高では家畜を死なすと退学です。
農業高校出身ということは社会にでた後もいろいろとネタになりました。「高校はどちらに行ってたんですか」なんてふられると待ってました!と言わんばかりに農業高校の話ができるのは非常に楽しいんです。しかも真狩村は知る人ぞ知る、細川たかしの出身地。真狩村には細川たかしの歌う銅像が立ってるほどネタに事欠かない村でした。
空気も水もとても美味しく、夜間になると完全な漆黒に覆われるような村でした。私は寮生だったので午後5時以降は外に出ることはできませんでしたけどね。寮生活もとても楽しかった。上下関係を叩き込まれたのも寮生活だったし、共同生活の不便さや楽しさを知ることができたのも寮生活だった。親元を離れ、ワガママができない環境に身を置けたのは私の人生にとってかけがえの無い経験だった。
普通の高校に進学していたら、きっと今の私にはなれなかった。農業高校をでたから今の私がある。それは疑いようのない事実だと思います。今の受験戦争がどんなかは私にはわかりませんが、単純に学力や大学への進学を考慮するのではなく、農業高校という選択肢も悪いものではないと私は思います。
農業高校が、そして寮生活が私の礎です。
進学を迷っている方は農業高校という選択肢も楽しいと思いますよ!
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