和田憲幸のブログ

札幌市白石区在住、個人事業のWebエンジニア 和田憲幸(45歳)のブログです。

企業の利益≠消費者の利益

KDDIがSIMロック解除について「消費者のメリットにならない」と発表したようで。

2010-03-31 23:44:32
入力時間 / 14:01

KDDIさんにはガッカリだな。もう少し先見の明のある企業だと思っていただけに。もっと正直に言えばいいのに。こういうオブラートに包むような発言は嫌いだ。顧客を囲い込み、収益性を確保したいからSIMロック解除に反対と正直に言えばいい。それが企業として間違った意見ではないことを消費者も理解してくれるだろうに。SIMロック解除は間違いなく消費者にとってメリットしか無い。

標題の通り企業の利益と消費者の利益は必ずしもイコールにはならない。それは多くの人間が気づいている。しかもデフレ急降下の昨今に置いて、価格競争が大きな意味を持つ現状では収益性を確保しつつ十二分なサービスを提供する事自体が企業にとっては困難になってきているわけである。そんな中、さらに競争を加速するであろうSIMロック解除は通信事業者の誰もが(ソフトバンク以外)望むところでは無い事は容易に想像がつく。

いまは誰も得しない時代。気がつけば馬鹿みたいな価格競争。他社よりも1円でも安ければOKか?そういうもんじゃないっしょ。高くてもいいじゃん。高いなりの理由がしっかりとあればさ。言えばいいんだよ高いなら高いですと。他社よりも高いですと。こういう理由で他社よりも高いと言えばいい。それが消費者にとって高いことの充分な対価となるのであれば胸をはって高い値段を出せばいい。それができない市場なんて捨ててしまえばいいんだ。

きっと多くの企業が過当競争の中で苦しんでいる。消費者もそれを察してやれっ!と言いたくなるほどに。楽天だamazonだ価格コムだと、価格競争の舞台が整ってしまい、結果それによって苦しむのは企業だ。同じ商品を扱っていて、単純に高ければ売れない。収益性を確保できないまでに価格を下げて戦うしか無いわけだが、結果的に待っているのは倒産だけである。

そろそろこの悪循環スパイラルから脱却しないとダメですよね。必ずしも消費者と企業の利益はイコールにはならないが、それでも企業と消費者の利益がイコールになるための努力はすべきだと思う。それは企業側だけが頑張っても土台無理な話ではあるが。

今の時代に企業と長く付き合っていくという感覚は無い。消費者が企業を育てるという感覚も無い。
でもそんな殺伐とした市場に果たして未来はあるのかなと少し疑問に思う。

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