和田憲幸のブログ

札幌市白石区在住、個人事業のWebエンジニア 和田憲幸(45歳)のブログです。

インターネットの匿名文化について

そろそろ日本でも匿名文化に関する議論が過熱してくるでしょうね。

2010-02-12 06:02:54
入力時間 / 14:21

Facebookがもっと日本でシェアを獲得していけば必然的に日本に「インターネットの実名文化」という名の黒船がやってくることになる。また文化の輸入ですね。ちょっぴり切ない。多少は誇張されていますがやはり海外ではFacebookやMySpaceをはじめとするSNSやブログなど実名で書いている方が多いんですよね。全員じゃないですよ。日本と比べて段違いで多いだけで。そもそもなぜ日本は実名を出すことにここまでネガティブなのか。

考えられる理由はひとつしかない。そう馬鹿なんだ。いや、馬鹿という表現は適切ではない。無知かな。もしくは理解不足。そもそも「インターネット」を理解している人が少ない現状を考えるとそれは当然の事かも知れない。そうなのだ。日本人の大部分にとって「インターネット」とは「よくわからない怖いもの」の域を出ていないのだ。そりゃ後進国にもなるわなぁ。

私はかれこれ8年前くらいからずっと実名も住所も携帯電話の番号も公開している。が、これまで嫌なことは一度もなかった。もちろん私が男だからというのもあるだろう。ブッサイクな男はストーキングされる心配も無いしね。あと貧乏だから泥棒に入られる心配もない。あ、ちょっと涙がでるかも。でもそれ以前に別にインターネットで実名を公開することって怖い事ではないんだ。

それでも2chをはじめとする匿名性の高い”場所”では「匿名性は日本の文化」と言わんばかりに実名を拒む。まぁ棲み分けできてればいいと思うけど、その匿名性が民度を下げている事実も多少は認めていいと思うんだが。よく言われる事としては「匿名での発言は無責任」と言うやつね。ごもっとも!私も少なからずそう思う。でも発言することに必ずしも実名を明記しなくてはならないかと言うと必ずしもそうとは言えない。それでも他人を中傷したり批判するなら実名くらい出す根性があってもいいよね。たしかに群衆の影に隠れて批判する様はカッコ悪いもんなぁ。

そもそもその匿名性がインターネットを勘違いさせている要因のひとつであることは疑いようの無い事実だ。インターネットだって現実社会と繋がっているんだから。犯行予告などでお馴染みだが、匿名文化は馬鹿を育てる原因のひとつでもある。いや、馬鹿はどこでも馬鹿だけどね。匿名という箕を被る事であたかもそれが現実社会と乖離しているように錯覚する人間が多いのは事実でしょ。それってちょっとした問題よね。

まぁまだまだ日本人にとってインターネット自体が「仮想現実」という時代錯誤的捉え方である以上、当分はIT後進国なのかなと思うとちょっぴり悲しい。でもほんとはそうじゃない。インターネットもやっぱり現実なのだ。

であるならば、人とコミュニケーションをとるとき偽りの名前を語る人はいない。だから結局遅かれ早かれ実名文化になることは自明の理。ただそれでも匿名文化が完全に消失することはない。棲み分けがしっかりできてればそれでいいのだ。この手の議論を見ているとあまりに答えが両極端で笑える。どっちかじゃなきゃ駄目。そんなわきゃーない(笑)

実名の良いとこ。匿名の良いとこ。両方が活きてればいいじゃんね。

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