長靴
生まれてはじめて長靴を自分で買った。
2010-02-10 18:15:40
入力時間 / 10:20
和田クラスになると通年イタリーの靴を履いているため冬はよくコケる。なにせソールがツルツルなのだ。イタリーだからね。イタリーだから。うん。イタリーだからね。ソールはツルツルよ。だからツルッとよく転ぶのね。
でも高いカメラを買ったので転ぶのがとても怖いのね。で、生まれてはじめて長靴を買ったわけです。
猫でもないのに。長靴を。
いい。すごくいい。長靴ってすごくいい。長靴なしの人生はもう考えられない。
自分の可能性が広がった感じ。どこまでも行ける感じ。テンション最高潮。
まさか長靴を買うことでここまで気分が高揚するとは思いもよらず。
もう大はしゃぎです。無駄に雪の中を走る始末。30歳無職の男が。
自由に生きてるつもりでも、歳を重ねる度に目に見えない手枷足枷をひとつづつはめていたのだな。
長靴を買う。ただそれだけでひとつ私を縛っていた枷が外れた気がした。
なんでも頭だけで考えて。行動せずに決めつけて。柔らかいつもりの頭はガチガチです。
再発見はふとした瞬間訪れる。それも予期しない場所で。
長靴があればどこまでも行ける気がする。すべらないし。暖かいし。
ほんとたかだか2800円の長靴に30歳無職がここまで衝撃を受けるとは思いもよらなかった。
人生とはかくも奥深いものだなぁ。
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