和田憲幸のブログ

納期。納める期日。納期が無ければ、いや納期にもっと猶予があれば仕事はもっと楽しくなる。
それなのになぜ納期ってあるんだろう。

なぜか制作の仕事で多いのが急ぎの仕事。納期が短い仕事がなぜか多い。
「急ぎなんだけど」みたいな。いや、もっと前々から声かけてくれよ！と思うのは私だけではないはず。
なぜもっと期間に余裕をもって行動しないんだYO！と叫びたい人はきっと多いのでは。

思考には時間が掛かる。もちろん制作にも。ありあわせのものを出すのであれば時間は掛からないけど、熱を込めた「良いもの」を納めようと思ったらそれなりに時間は必要なんだ。でも制作時間・工期よりも「納期」が優先される現実。それは商いの理を逸脱した愚行ではないか。

もちろんプロとしてやってる以上、納期内に納めるのも仕事だけど。でも既成の商品を売ってるわけじゃない。できることであればアレコレ考えながら、いろんな遊び心をつけくわえていいものを創りたいじゃないのさ。

例えばポトフのように。コツコツと煮込んで美味しいポトフができあがるわけですが、煮込む時間が無かったら美味しいポトフはできません。何かを創るという事は時間が掛かるってこと。もちろん企業としてその時間短縮に最大限の努力を惜しまない事は大前提だが、それでも時間は掛かるもの。煮込みの浅いポトフなんて犬も食わないだろう。

結局、クライアントの要件を優先にしていれば短い納期で底の浅い不味いポトフを出すことになってしまう。
だからあたしは不味いポトフを作るつもりはないっ！
不味いポトフを作ってくれなんて客がいたらこっちから願い下げだっつーの！

いまの私は本当にお客さんに恵まれているなとつくづく実感するのです。