和田憲幸のブログ

札幌市白石区在住、個人事業のWebエンジニア 和田憲幸(45歳)のブログです。

錯視

人間の目の錯覚を利用した騙し絵、錯視(さくし)について考察してみるぞ。

2009-05-27 01:15:28
入力時間 / 28:30

チェッカーシャドウ錯視(画像出典:WIKIMEDIA COMMONSより)
ふりむきドラゴン

錯視という言葉を聞いたことあるでしょうか。上の絵は「チェッカーシャドウ錯視」という錯視のひとつでAとBの色はまったく同じ色なんですが、絶対同じに見えないというとても有名な錯視ですね。これを最初に見たときはびっくりしましたね。もちろんPhotoShopのカラースポイトでチェックしましたよ(笑)

錯視についての詳細はwikipediaの錯視を参照ください。今回はとても脱線します。

デザインやってる方なら一度や二度、経験があるんじゃないかなと思うのですが同じ色なのに「これと同じ色にしてくれ」なんて言われた事ないですか。私は何度かありますね。色や形はその周囲の環境によって簡単に正確な値を失ってしまうって事なんですね。そう。私たちは絶対値を知ることができません。常に対象物を相対的に捉える事しかできないんです。それは視覚・聴覚・味覚・触覚・嗅覚、すべてが相対的な認識をしているからなんです(絶対音感などの例外はありますが)。

ようは臭い便所でウンコしてたら臭いが気にならなくなるのと似てるかもしれませんね。非常に複雑で高度な演算を私たちの脳内では行っています。それは周囲の環境にあわせようとする能力です。いわゆる順応というものなんでしょうか。これが私たちの人生に良い影響と悪い影響を与えるんですね。

ようは周囲の環境によって自分自身の認識している尺度なんて簡単に変わってしまうということです。
自分という明確な意思はこの世に存在しないということが言えると思います。

んでもって下の写真は「ふりむきドラゴン」という有名なトリックアートのひとつです。このふりむきドラゴンは見る角度を変えてもそれを追いかけるようにくびをふるんです。これは不思議ですよ。Youtubeの動画を見ていただけるとわかると思いますが、これもなかなかどうしてビックリします。

ということで人間の感覚は案外テキトーってことがよくわかりますよね。

すべての感覚が相対的に物事を捉えているのであれば、この世界もひょっとすると相対的な感覚で作り上げられた錯視なのかもしれません。そのように懐疑的な視点で物事を捉えるという事が必要だと私は考えています。

デザインでも、プログラムでも、経営でも、様々な角度から物事を捉える能力が要求されます。物事を一方向から見ては物事を本当に理解したとは言えない。あらゆる角度から捉えることではじめて物事の形と本質が見えてくるのですから。

フィーリングも大切ですが、やっぱり人間なんでしっかりいろんな角度から物事を捉えられるようになりたいですね。

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