和田憲幸のブログ

札幌市白石区在住、個人事業のWebエンジニア 和田憲幸(45歳)のブログです。

Windows8はなぜ失敗したか

Microsoftが嫌いなところの一つ。マイクロソフトは進化を履き違えている。

2012-08-04 11:29:33
入力時間 / 27:12

Microsoft Windows 8 preview

発売してもいないWindows 8を失敗と断じるのはいささか早計かなとも思いますが、少なくとも私は絶対に使いたいと思わないので、和田的に「失敗作」だと思っています。失敗作であるための理由を述べたい。

え?なにこれ・・・感

今までWindowsを利用したことのないユーザであれば、あるいは今回のUIに順応できるかもしれない。例えば名称が「Metoro OS」という名前だったら、それはそれでアリだったかもね。しかし、これはWindows8なのだ。私がWindowsに求める要素が何一つ入っていないこれがだ。

インターフェースの進化とは

人間がそうであるように、動植物がそうであるように「進化とは突然訪れるものではない」と私は思う。両親と自分が似ているように、進化とはあくまで「親の情報を土台に変化したもの」であるべきだと私は思うんだ。しかし今回のWindows8(Vistaの時も、リボンインターフェースの時もそうだったが)は魚がいきなり陸に上がったような「変質」を遂げている。これはもはや進化ではない。だって別物だもの。

マイクロソフトの焦燥

わかるよ。アップルの快進撃を尻目に焦る気持ちは痛いほどよくわかる。しかし、マイクロソフトとアップルはターゲットが異なることを理解しなくてはならない。アップルと同じ土俵に立って勝とうなんて土台無理な話なんだから。これはマイクロソフトがアップルに劣っているという話ではない。そもそも両社の目的と対象が異なっているという事だ。

以前、mixiに関して書いたが、いまのマイクロソフトにも同じことが言える。マイクロソフトはWindowsの良さ、長所を潰してしまおうとしているんだ。「アップルになろう」とすることで。一般消費者なんて捨て置けばいいのにね。そこは少なくともMSが戦うべき場所じゃないと思うんだけどねぇ。

アップルのUIの進化

アップルのUI進化の系譜がすべからく良いという事ではない。が、MacOS Xの進化の歴史はあまりにも出来過ぎている。とても緩やかな変化なんだMacOSは。ユーザが付いてこれる変化と言うのかな。それはiOSでも同じで「この機能いいから付けようぜ!」じゃないんだ。大根に味を染み込ませるように、ゆっくりと段階的に変化させる。これこそが「UI進化」のお手本と言えるんじゃないだろうか。

先日、MacOS10.3に触る機会があったのだが、基本的な操作体系・UIはMountain Lion(10.8)とほとんど変わっていない。変わっていないんだけど、それでも現状のOSが格段に使いやすいという事は進化の道筋を違えていない証明だろう。

GoogleにしろMicrosoftにしろ

Google AnalyticsのUI変更は本当にガッカリでした。もちろんGoogleの場合はより包括的なユーザエクスペリエンスを確保するため、という側面もあるのだけど本当に使いづらくなった。Windows8も同じだ。ジョナサン・アイブが言っていたがプロダクトとは「純粋によりよいものを求めること」に他ならない。「変化を求めること」では無いと思うんだよ。

総括、進化は突然訪れない(例外を除いて)

進化は突然訪れるものでも、突然もたらすものでもない。そして突然訪れる大きな変化を多くの人は望んでいない。mixiしかりGoogleしかりMicrosoftしかり中国しかり、多くの企業が犯す過ちのひとつが「突然もたらす大変革」だ。

生命の進化の歴史を考えれば、緩やかな最適化こそが理想の進化だと思うんですけどね。

Windows8を体験してみよう!

01.Virtual boxをダウンロードしよう。
02.Windows 8 previewをダウンロードしよう。
これで仮想環境でWindows8の醜悪さを体験できるゾ☆

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