和田憲幸のブログ

札幌市白石区在住、個人事業のWebエンジニア 和田憲幸(43歳)のブログです。

パーソナライズ

パーソナライズとはつまり個人個人のニーズに合わせるということ。

2012-01-12 08:58:26
入力時間 / 11:19

Googleが「サーチ・プラス・ユア・ワールド」を発表しましたね。日本はまだみたいだけど。まぁ簡潔に言うならSNSの情報を付加したパーソナライズ検索という事。パーソナライズで最も成功した例を挙げるならそれはやはりAmazonという事になるのかな。

十人十色という言葉があるように、人は誰もが多様な思考をもっていて画一的ではない。しかしシステムとは多くの場合、返される結果は画一的である。もちろんそれがシステムの魅力でもあるわけだが。それを各個人の情報を基にして最適化しようというのがパーソナライズだ。「サーチ・プラス・ユア・ワールド」は特にこれといって目新しいものでもなく、Google Plusをオンしただけという印象が強い。

現在でも接続する地域やログインしているユーザによって検索結果や検索順位は異なる。パーソナライズ検索結果というやつね。まぁこれにソーシャルな、つまりより身近な人間関係を内包した要素を付け加えたということだ。私には人間関係が無いので正直、いまいちピンとこないのだが。

これが将来的にどういう事になるかと言うと、「NTTのオペレーターにお店の電話番号をきく」という今までの検索スタイルから「友人にお店の電話番号をきく」というスタイルに近いものになるだろう。検索エンジン(Google)が他人的ではなく、より友人的になるということだ。一見すると良いことだけのように感じる。

しかし、私が危惧するのは画一的な結果を返すというシステム最大の利点が、このパーソナライズによって破壊されてしまうという点にある。もちろんこれは住み分けの問題だから画一的な結果を求めるひとはOFFにすればいいだけなんだけどね。でも、画一的な結果を返すからこそ「検索力」というものが生まれたのも事実。相手の心情や状況を推測して検索語を選択する推理思考ね。

これが大多数の人間たちにどの程度受け入れられるかはわからないが、ひょっとするとGoogleはこの行為によって自分自身の首を締めることになるかもしれない。何にせよコンテンツパブリッシャーから迎合されるような機能では無いだろう。

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